副社長
もともと私は、今のアパレル業界とは全く違う業界にいました。
イスラエル人社長のケンが、日本を離れアメリカに重点的に軸足をおいて活動をしていく事になったため、留守になる日本のビジネスを任せられる人物を探していたのです。そこで私がヘッドハンティングされ、縁あって入社する事になりました。
私は大学卒業後、ニッカウィスキーというウィスキー会社に入社し、そこで15年勤め、その後は数社の外資系企業に勤めていました。酒、たばこ、商社、雑貨、タイヤなど、全部違う商材を取り扱う業界を経験してきたわけですが、人を統括するという部分では、今の業務内容と通ずる所があると思います。去年の4月からグレースで勤務していますので、実はまだ入社して1年と少しという新人なのです。
―全く経験した事のないような業界へ入るという事に対しての戸惑いというものはなかったのでしょうか。
副社長
そうですね。最初はアパレル業界についてはもちろん、帽子に対する知識なんて全くありませんでした。例えば、この帽子が何でできているとか、この素材を使えばどれくらいのコストが掛かるのか、というような事は一切わかりませんでした。
もちろん基本的な事は勉強しなくてはいけませんが、専門的な事はスペシャリストに任せて自分は会社が向かっていく方向に行くための地固めをしていく役割なわけなので、しっかりその役割認識を持っていれば問題はないと考えました。多少の不安はありましたが、そういう思いで入社しましたね。
―なるほど。では、お仕事上のやりがいをお聞かせください。
副社長
グレースの帽子に対する評価がお客様から聞こえてくる時が、一番嬉しいですね。現在、弊社一社だけの商品を扱っているような直売店はありませんが、弊社の商品をメインで扱ってくれているところはたくさんあります。やはり、その中で「グレースさんの帽子が一番消化率が高い」と言われると非常に嬉しく思いますし、それをおごることなく、もっと支持されるような帽子を作っていかなければと改めて思います。
―ひとつ気になったのですが、普段野田副社長は、やはりプライベートでも帽子をご愛用されていらっしゃるのでしょうか。
副社長
未だに私が被るのはゴルフキャップくらいです(笑)。社長のケンは、プライベートでもファッション帽子を愛用しているみたいですけどね。
―プライベートでの野田副社長は、スポーツマンなのでしょうか。
副社長
そうですね。ゴルフやサッカーなど、プライベートではほとんどスポーツをしています。
オンとオフの切り替えをしっかりしていて、会社は会社で一生懸命やるし、自分の時間も大事にしています。休日にはスポーツで汗を流して気分転換をしています。
サッカーはもう約35年続けているほど大好きなスポーツなので、このワールドカップの時期は非常に眠いんですよ(笑)。今朝も3時まで試合を観て、少し寝てからすぐ全米ゴルフの最終日を観てきました。この時期は仕方がないですね。
だから、本当は今、私はドイツにいなくてはいけないのです(笑)。次回の開催時には、私が社内にいなくてもきちんと会社がまわっていっているような状態にまで持っていければいいなと思っていますね。
―なるほど。では、次に副社長の夢をお伺いしてもよろしいでしょうか。
副社長
ファッション帽子のトップの会社になる事です。トップというのは売上でトップという意味ではなく、創造性、ファッション性でリーディングカンパニーになりたいと思っています。売上は自然とついてくると思います。
個人的には、USシニアツアーのゴルフのプロになりたいですね。なれない事は百も承知なのですが、チャレンジしてみたいと思っています。
―是非プロになってください!では、最後に大変恐縮ではございますが、私自身に今後の社会人生活へのアドバイスを頂戴できますでしょうか。
副社長
そうですね。考え方を前向きにするように訓練してください。いつもポジティブな考えであってほしいと思います。
人間には悩む時、心配する時が多々あります。でも、もう起こってしまった事は仕方がないので、あまり深く心配しないで前向きに、「どうすれば失敗しなかったのか」を考えてほしいと思います。
また、ものの受け取り方にしても同じ事が言えると思います。例えばコップに水が入っていて、「もうこれだけしかない」というのと、「まだこれだけある」というのとでは全然違いますよね。ポジティブに「まだこんなにもある」と考えるようにしてみてください。
多くの人がどちらかというとネガティブに考えがちなので、ポジティブに考えられるように常に意識してみてください。
―わかりました。本日は、たくさんの貴重なお話を誠にありがとうございました。
これほどまでに木にこだわっている企業を訪問するのは初めてでした。高級木材の香りに包み込まれたオフィスは、まさに癒し系!ほどよいバランスで使われている木が、帽子の魅力を何倍にも引き立てていました。
インドネシアの木の風合いは何ともいえず素敵で、取材以後私もその魅力にはまりつつあります。今度手ごろなものから試してみたいと思いますので、その際には野田副社長、是非相談にのってください。
帽子のデザイン、製作から販売までを一貫しておこない、年間100万個以上もの製品を生産。帽子の他に、オリジナル家具事業を手掛ける。
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